伝統の祭り、創りあげた祭り〜祭りは根元的な人間のレジャー |
各地から夏祭り、秋祭りのニュースが伝わってきている。テレビでそれらの画像を観ているうちに、いささか異な感じにとらわれた。何百年も続く伝統的な祭りがある一方、新しく創られた祭りが、あり、しかも参加者も多く、人気も知名度も高い例が少なくないことである。 またそのなかには、“阿波踊り”や“よさこい”など、地域をあげての熱狂ぶりで知られる他の地方の祭りを導入したものがある。たとえば東京高円寺の「阿波踊り」は今年で46回を数えるという。この徳島の伝統祭りは、今では高円寺に限らず東京にいくつもあるのだ。 単純明快な“わかりやすい”踊りが主体の祭りであること、そして、ここまで広まれば、本場阿波の「連」をはじめ各地の「連」が参加できるし、いわば地域間の交流も図れることも人気の秘訣のひとつだろう。 筆者は新開拓地の片田舎で生まれ育ったので、子どもの頃、祭りに熱狂した記憶はない。そのため古い伝統をもつ地方をうらやましくも思っていた。だが、祭りは創り出せるものだと感じた夏であった。イベントを定例化すると祭りになるとは、以前にも述べたことだが、確かに祭りになったイベントはごく身近にもあったのである。 先に開催された「アミューズメントマシンショー」は、第40回であった。今年はやや地味になった観があり、商談の場としてはかえって良かったという意見もあった。しかし、AMショーもまた、関係者や一般のユーザーが一堂に会する祭りでもある。 我々の業界が創りだした祭りを今後も大事に守っていかなければならない。祭りは最も根元的な人間のレジャーなのだから。 (N) |